院内SEの病院の選び方。失敗しないための確認ポイント7個!

この記事は以下の方へ向けた内容です。
院内SEの求人を探している人
❐ 働く病院選びで悩んでいる人
院内SEの就職で失敗したくない人

院内SEは、中規模・大規模病院であれば、院内に必ず1人〜2人は存在します。
定員が少なく、定着率も高いためなかなか空きがでない職種です。そのため、良質な求人募集が出ると早いタイミングで募集締め切りとなる、割と人気のある職業です。

院内SEの業務内容については、この記事を読んでみてください。

人気のある職業の一方で、働く病院の選び方を失敗してしまうと、かなり辛い毎日を送ることになってしまいます。それくらい選び方が重要と言えます。

皆さんがそんなことにならないように、求人募集内容の何を見て病院を選べばいいのか、私の実体験を踏まえた上で、確認すべき7個のポイントをお伝えします。

目次

募集の目的は何か

院内SEの募集の目的は主に以下があります。

①退職に伴う、人員の補充
 理由:退職した人の埋め合わせ

②新規プロジェクトに伴う人員強化

 理由:現状の人員では業務が回らない

③将来性のある人員の発掘

 理由:現状の人員に不満、高齢化

退職に伴う人員の補充

中途退職や定年退職により欠員のため、補充要員を募集するケースです。
一般的にほとんどの求人はこのケースで募集されたものになります。

気を付けるべきポイントは、どのポジションの補充要員となるかです。

責任者のポジションの補充要員の場合はそれなりの覚悟が必要です。

病院は職員間の関係性が特殊で色々な忖度が必要になります。つまり院内SEとして気持ちよく仕事をするにはまずは人間関係の構築が必要です。そういった人間関係の構築がゼロからの状態で責任者のポジションを担うのはメンタル的な負担がかなり大きいです。

自分が所属することになる部門(課)に上の立場の人が1人でもいるのであれば、とりあえず安心です!

新規プロジェクトに伴う人員強化

よくあるのが、電子カルテシステムの入れ替え(新規導入)の際に人員を募集するケースです。

電子カルテシステムの入れ替えとなると、計画から実施までに1年ほどかかる(新規導入となるともっとかかります)のに加えて、入れ替え(新規導入)後、数ヶ月は院内SEへの問い合わせがMAXとなるため、それに備えて人員を募集します。※特に新規導入となると、現在の人数では対応できないということで増員するケースがあります。

このパターンの場合は入職して最初から忙しいことを覚悟しなければなりません。

システムの入れ替え(導入)は、他部署との打ち合わせやマスタの整備、各種機器・システムの仕様検討などやるべきことが盛りだくさんです。したがって残業が多くなることは確実です。最悪の場合休日出勤が続くこともあり得るため、その点は頭に入れておかなければなりません。

将来性のある人員の発掘

件数としては一番少ないのがこのパターンです。
現在の人員の高齢化に伴い交代要員を早い段階で育てるための募集です。病院側も欠員により急いで採用する訳ではないため、かなり厳選します。採用されるためには、アピールポイントのある魅力的な人材である必要があります。

3つのパターンの中では、肉体的・精神的に余裕があるのがこのパターンです。

採用を勝ち取るためには、周りと差をつけるアピールポイントが必要です。例えば、システム導入・開発・保守の経験、IT関連・医療系資格の保有などです。

募集要領に募集の背景がある程度記載されている場合もありますが、面接においてもしっかりと募集の目的について事実確認をしておくことが大事です。

募集理由を正確に確認することで、病院がどういう能力をもった人物を必要としているか、病院側の期待値を知ることができます。その期待値と自身のスキルと照らし合わせて、期待に応えられる自信があるか、スキルのアンマッチがないか、しっかり見極めましょう。

現職院内SEの人数と人柄

現職の院内SEが急に退職してしまって急ぎの募集の場合、こちらから事情を聞かないと院内SEが不在ということを黙って、話を進めてくるような病院も実際にあります・・・

よっぽどの自信がない限り、必ず現職の院内SEが1人以上いるところ選ぶことをおすすめします。

「資料(マニュアル)があるから大丈夫」の言葉に騙されてはいけません

急募で求人を出す病院ほど、手順書などの資料関連が整ってないことが多いです。入職して分からないことがあっても周りの誰も分からない、資料もないという地獄が待っています。
※逆にこの状況を材料として給与交渉に使うという見方もあります!1人でもやっていける自信があればアリかもしれません。

そしてもう一つのポイントは、

一緒に働く人がどんな人かです

院内SEは少数グループで常に一緒に仕事をすることになります。3人ならまだいいですが、2人となると性格が合わない人や生理的に無理な人であれば毎日がかなりキツイです。

性別・年齢も含めてどんな人と一緒に仕事するのかをある程度確認してから決めるようにしましょう。
面接時に話ができれば一番いいですが、面接に参加していない場合は、仕事の様子を見学したいなどと面会する機会をもらうようにするとOKです。※基本的には上司となる人が面接に参加していることがほとんどですが、面接では人柄はあまり分からないため、見学の時間などを通して普通の会話の中でどんな感じの人かを確認しましょう。遠慮せずに見学をお願いすることをおすすめします。

近場に系列の他施設があるか

法人の病院の場合、系列の他施設が近場(区内、市内等)にある場合、

各施設間の人事異動があります。

院内SEは、上層部から見ればどこの病院でもやることは同じだから、異動はしやすいと考えらています
病院が変われば条件は色々と変わりますし、現状よりも悪い条件になる可能性もあります。
もちろん、特別な理由がないかぎり異動を簡単に断ることもできないでしょう。

法人の規模間についてはある程度大きいほうが収入的にも良いですが、他施設が多ければ多いほど異動の可能性があるということは頭に入れておく必要があります。

電子カルテは稼働何年目か、更改はいつか

この情報を確認することは、意外と重要です。
院内SEの業務のほとんどを占めるのが、電子カルテに関する業務になります。
入職した時に電子カルテが稼働何年目かは、日々の仕事のボリュームに関係してきます。

電子カルテが稼働して・・・

1年目:運用面での問題も多く、ヘルプデスクの件数が最も多い時期です。

2年目:比較的安定期
3年目:比較的安定期

4年目:5年更改のサイクルの場合、電子カルテ更改の検討作業が発生します。

5年目:5年更改のサイクルの場合、更改に向けた各種準備・更改実施作業が発生します。

6年目〜7年目:5年で更改していないければ、上記作業が発生します。
また5年目以降になると、問い合わせは故障関連が多くなります。

なかなか都合よくはいきませんが、2年目、3年目であれば、ラッキーという感じです。
1年目、5年目(更改の年)の場合は、忙しいことは覚悟した方がいいと思います。

入職してからすぐに面倒な仕事ばかりではモチベーションが下がってしまいますよね。
ただ、電子カルテ更改前に人員強化のための募集が行われることが多いです。

業務内容にプログラミング(開発)が含まれているか

募集要領にプログラミング経験必須などがある場合、開発業務があります。

これはメーカーの製品とは別に、職員が作成したシステムがあることを指します。

病院職員が作成したシステムがいくつあるかにもよりますが、基本的にこれらのシステムはパッケージ製品のようにカスタマイズに費用が発生しないため、仕様変更の要望が多いです。

また、メーカーが作成したものではないためバグで修正対応が必要になることもよくあります・・・
したがって、開発系SE経験がある人は分かると思いますが、

開発に関する業務を片手間で行いながら、ヘルプデスクやその他作業を行わなければなりません。

対象のシステムの数が少なければ、気にするレベルではありませんが、多い場合は日々の作業ボリュームに
大きく影響するため、どのくらいの数があるのかは把握しておいた方が良いでしょう。

所属がどこになるか

院内SEが所属するのは、院内システム部(課)・情報システム部(課)・病院システム部(課)・IT部(課)・・・など
専門の部門(課)などに所属する場合と、人事部(課)、総務部(課)などに所属して、院内SEを兼務する場合があります。

専門の部門でない場合、院内SEとしての業務が少ないため兼務という体制をとっていますが、ヘルプデスク作業をやりながら人事や総務の仕事は結構大変です。

給与などの待遇面を考えても、

専門の部(課)で院内SEとして他部門と区別されている方が良いと思います。

救急診療(夜間、日・祝)、 土曜診療をやっているか

院内SEが気にするところは業務時間外の呼出についてです。

基本的にちょっとしたトラブルでは呼び出しはされませんが、システムが使えなくなったレベルの問題であれば、復旧のために出勤が必要です。現場の稼働が多ければ多いほど、呼び出される可能性が高いということです。

また、土曜診療をしている病院は院内SEも土曜日が通常勤務となる可能性があります。
土日祝日をしっかり休みたい人は、病院の稼働状況について確実に把握しておきましょう。

以上が、院内SEとして働く病院を選ぶ際の確認すべきポイント7個です。

全ての病院に当てはまることでは無いかもしれませんが確認しておきたいポイントです。
給料面が良いだけで、飛びつくと失敗することもあるのでしっかり確認することをおすすめします。

院内SEの転職については、この記事を読んでみてください。

ぶるどっぐ

病院によって待遇も様々ですし、実際入ってみないと分からないということもありますが、事前に確認できるところはしっかり確認しておきたいですね!

この内容がご覧の方々の有益な情報になると嬉しいです。
では、また!

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